電気工学コース
【 システム・制御工学講座 】
エネルギー危機の解決には、スイッチングにより電力の形を自在に変化させ、電力の流れを高速に制御するパワーエレクトロニクス技術が不可欠。その技術を基本に、自然エネルギーを有効利用する電力システムを研究している。
現在では、様々なシステムの高機能化がすすんでいるが、その一方で、その設計・制御がますます難しくなっている。そこで、高機能で高信頼なシステムの設計・制御を支援する手法を研究している。
省エネや創エネのさらなる高性能化を目指し、新材料を用いた半導体パワーデバイスやコンデンサ・リアクトル・トランス等の構成要素の最適な組み合わせや、接合・封止材料を含む回路実装方式についてシステム工学の観点で取り組んでいます。
本領域では、リモートセンシングシステムの研究開発を立脚点として、新たな計測手法の研究を通じ、基礎から応用まで、そしてハードからソフトまで幅広く研究を展開する。また、システムの最適化に関する基礎理論をベースに、数理的手法である、最適化、ゲーム理論、ソフトコンピューティングなどの基礎理論に関する研究と、それらに基づく新しいシステム計画技法、モデリング技法の開発とその応用に関する研究も行っている。
【 先進電磁エネルギー工学講座 】
宇宙やレーザー核融合等の極限状態下のプラズマ現象を、超高強度・高出力レーザーを用いて研究。それをもとにした独自の応用展開を導くことで、宇宙、プラズマ、レーザー、マテリアルを含めた学祭分野を開拓。内外のレーザーを用いた実験に加え、スーパーコンピューターを用いたシミュレーションによる現象の解明。
「核融合エネルギー」を発生する2~4億℃のプラズマが容器壁と接触することで起こるさまざまな固体表面での現象を解明し、核融合エネルギー開発に貢献。これらの知見を生かして、新たなプラズマプロセスの世界を開拓。
パワーレーザーを使い、ダイヤモンドより硬いスーパーダイヤモンドや究極の水素貯蔵物質である固体金属水素などの超高圧新物質・材料を探索。さらにプラズマフォトニックデバイスを開発しスーパー電子顕微鏡などを開発。
電子サイクロトロン共鳴(ECR)イオン源は、加速器, 重粒子線がん治療、イオン注入、宇宙推進、バイオナノ材料分野で活躍。ECRプラズマの基礎と応用を研究し、次世代を担う新しいビーム源開発を推進。
【 レーザーエネルギー学講座(協力講座) 】
高出力レーザー技術と光の時空間制御技術を開拓し、ナノテクノロジーや高効率エコ加工などの応用研究を目指す。
レーザープラズマや宇宙プラズマに内在する様々な非線形現象に着目し理論シミュレーション・実験研究を行なう。それに基づくレーザー核融合、癌治療、燃料電池開発、核廃棄物処理など多岐に渡る将来的応用も目指す。
非線形光学を使って紫外線レーザー、テラヘルツ波を発生させ次世代レーザー加工や物性計測などの応用研究を進める。
量子情報エレクトロニクスコース
【 創製エレクトロニクス材料講座 】
ワイドバンドギャップ半導体を中心とした光材料に軸足を置き、新奇な(これまでにない)物性の探索、デバイス構造やシステムの提案・創出することを目指し、6G向けギガビット級深紫外LED光無線通信システムや、新しい分光分析技術(ODPL)の独自開発などを行っている。
エネルギー環境問題を解決し、高度情報化社会、長寿社会を実現する新しい材料の発見・実用化が目標。省エネ創エネ半導体結晶や半導体プロセス用紫 外レーザー光発生波長変換結晶、創薬用タンパク質結晶などの素材開発、高品質結晶化、デバイス化といった一連の研究を推進している。
新炭素系材料であるカーボンナノチューブの作製制御技術を基盤として、カーボンナノチューブと金属・半導体・絶縁体とのハイブリッドナノ構造の構築により、新機能デバイスを試作する研究を行っている。
生物は、しなやかで強靱なバイオミネラル(結晶と有機物の精巧な複合組織)を作ります。私たちは、生物の結晶相制御のメカニズムを解明し、骨や歯の欠損・尿路結石・血管石灰化の新規治療法を開発します。また、生物の結晶化戦略を応用した新しい結晶材料合成技術の開発を目指します。
【 エレクトロニクスデバイス講座 】
全く新しい可能性が隠されている有機分子・高分子系の材料を中心に、その電子性・光物性を研究。液晶のディスプレイ以外への応用など、半導体技術を越える、未来のエレクトロニクスを担うデバイスを探究している。
超小型で省エネルギーな未踏波長光源や量子並列超高速情報処理システムなど、種々の量子光電子デバイスとシステムの開発により、将来の低炭素社会への貢献と、ビッグデータ解析・人工知能などへの応用を目指します。
次世代を担う超高速インターネット環境の整備に向け、複数波長のレーザー光を自由に出すことができる第3世代レーザーの開発に取り組む。理論的には従来の約100倍、1T(テラ)bpsの大容量通信の実現をめざす。
次世代型の電子システムを構築するには、新しいデバイスの開発が不可欠。有機と無機の利点を活かしたハイブリッド材料による新電子材料を開拓し、これを利用した、高密度で高集積化されたデバイスの開発を進めている。
【 集積エレクトロニクス講座 】
新材料・新構造・新原理に基づくデバイス・集積システムの実現に向けて、理論的な研究を行なっている。原子レベルで発現する物理現象の解明から、集積システムの高性能化に至る、広い階層をまたぐ研究を進めている。
次世代IoT社会を支える半導体集積回路(LSI)の高性能化を目指し、超低消費電力回路設計技術、環境エネルギー利用システム開拓、およびワイドギャップ半導体材料の作製と評価に関する研究を行っています。
生き物の眼や脳は、今のコンピュータよりも遥かに効率的に視覚情報を処理しています。この効率の良さを解明するための脳研究や、眼や脳に学んだロボットの眼の開発を行っています。
【 光・電子材料科学講座(協力講座) 】
将来の光・電子技術に必要とされる優れた特性をもつ新しい半導体・新規デバイス創製の研究を行っている。そのために、精密な結晶成長や、種々の方法による物性評価、さらにデバイス作製に関する研究を行っている。
世界最高加速電圧を持つ超高圧電子顕微鏡を初めとした各種最先端電子顕微鏡を用いて、ミクロンサイズ物質の中身を立体観察する手法や原子レベルでの物質構造解析手法などの計測手法開発および装置開発に取り組んでいる。
情報通信やバイオ・医療現場で活躍する、高度分析器機の開発においても、大きな波及効果をもたらすと期待されるテラヘルツ工学。X線に代わり、より安全に、幅広い物質に対応できる「テラヘルツ光」の研究を行っている。
【 極限科学・量子科学講座(協力講座) 】
本領域では、革新的パワーレーザーの開発とその応用研究を推進している。世界最高の性能を達成するための光増幅法をはじめとするレーザー技術の開発から、パワーレーザーを用いた基礎科学、産業応用におよぶ幅広い研究を通じて、未踏の横断的領域を開拓する。世界各国のレーザー施設と連携して国際的な人材を育成する。
レーザーによる宇宙現象解明から、インフラ診断応用、レーザー照明(先進ヘッドライト)、ロボットや自動運転用LiDARなどの応用に加え、要素技術として先進レーザーの基盤となる新規レーザー材料や非線形光学結晶などの研究も行っている。
通信工学コース
【 通信ネットワーク工学講座 】
災害時などは、多数の利用者が回線やルータに集中するため、通信不能な状態にも陥る。この解消に向け、通信ネットワークの計測・分析などを行い、ロバスト性(頑強性)の高いネットワークの構築・開発をめざしている。
インターネットを流れる情報の量は年々増加を続けており、その屋台骨を支えることは光ファイバ通信技術の使命である。将来の光ファイバネットワークを見据えて、デバイスレベルからネットワークレベルまでの幅広い研究を行っている。
【 通信システム工学講座 】
信号処理や機械学習を基盤とする広い意味でのデータ解析技術の基礎理論に関する研究と、データ解析技術の様々な科学・工学・産業への展開(例えばセンサネットワーク、生体情報処理、リモートセンシング、画像処理)に取り組んでいる。
情報理論および通信理論を基礎とし、統計的信号処理や機械学習などを駆使することで、超低消費電力・大容量伝送技術、超高信頼・低遅延伝送技術、超多数IoTデバイスを支えるアクセス技術など、次世代ワイヤレスシステムの研究を行っています。
安全・安心な社会を実現に必須な暗号理論、クラウド、組込機器等のセキュア応用、ビッグデータ、 IoT 機器等のプライバシ保護、インターネット、情報通信機器等のサイバーセキュリティを含む暗号・サイバーセキュリティ全領域の研究を行っている。
【 光電波工学講座 】
現在の高度情報化社会を支える光通信システムのさらなる高度化・高機能化を目指した先進的基盤技術、並びに量子力学の原理に基づき究極的な安全性を保証する量子暗号通信技術、に関する研究を行っている。
近年のICT技術を積極的に取り入れた,イノベイティブなリモートセンシング技術開発に取り組み,関連する機器の設計,製作や観測に関わっている。大型機器のセンシングネットワーク及び衛星からの地球環境観測に関する研究は,当研究室の二つの柱となっている。
【 知能システム工学講座(協力講座) 】
音声認識技術や自然言語処理技術を使って、実際に新しい音声対話システムを構築したり、人型ロボットを使った音声対話にも取り組んだり、そこでの問題を解決する要素技術について研究している。
情報システム工学コース
我々の生活を豊かにする先端情報機器は、画像、音声、ネットワークなどを駆使した複雑な「システム」です。この実装に向け、最適な計算方法、構成方式、設計方法を研究し、実践的な試作評価に取り組んでいます。
知能をもった自律センサ、物理攻撃に対峙するセキュリティ、環境に浸透する粉末コンピュータ等の物理世界と情報世界の境界融合技術を研究しています。発展を続ける情報技術の適用領域を積極的に開拓し、社会問題の解決に貢献します。
コンピュータとネットワークを用いて今まで繋がっていなかった「もの」を接続することで新たな価値が生まれる。今後実現される超高臨場感映像伝送、IoT、自動運転、遠隔医療の基盤となるネットワーク技術を研究している。
情報技術(IT)の核であるデータベース技術に、マルチメディア情報処理技術、コンピュータネットワーク技術、モバイルコンピューティング技術などを融合させた、高度なシステムの構築について研究している。
社会を変えるビッグデータ革命を牽引することを目的とし、ビッグデータから知識を発見する分散マイニング技術と、ビッグデータと機械学習を活用して人間の言語をコンピュータが理解することを目指した自然言語処理技術について研究している。
松下研究室は、コンピュータビジョン・機械学習・最適化に関する研究を行っており、特に、ロボットのための視覚システムと人工知能、大規模システムの効率的な運用・管理に関する教育と研究に取り組んでいます。
人間の「感覚↔運動」のメカニズムを解明して、言語を介さずに直観的に人の行動を支援する装置を開発している。内視鏡手術トレーニング装置や、人の動作から意図を推定するインタフェース技術を研究している。
サイバーメディアセンターでのスーパーコンピューティングシステム、大規模可視化システム、データ基盤の構築・運用に関する経験を活かしながら、次世代スーパーコンピューティングシステム、その構成要素技術、スーパーコンピューティングを中核とした先進高性能計算基盤システム、およびその応用アプリケーションに関する研究開発を行うとともに、当該分野を先導・開拓する人材の育成を行います。
工学・理学・社会学・経済学・政治学・文学・心理学・医学など多様な学問分野におけるプライバシーに配慮したデータ生成手法を研究します。生成データを元に実社会に対応するデジタルツインを構成することにより、リアルスケールな分析・シミュレーションを展開できるデータサイエンティストを育成します。
製造業、自動車走行、医療情報等のIoTビッグデータに対し、様々な現象や活動の時間推移を非線形モデルを用いて分析・学習することにより、パターン抽出、将来予測、要因分析をリアルタイムかつ高精度に行い、社会活動を最適化するための革新的なAI技術を開発しています。