1) 将来の電力・エネルギー問題を解決する
2) 世界有数の実験環境で、高エネルギーの可能性を探る
研究キーワード:パワーエレクトロニクス
交流と直流の変換、交流の周波数変換などの電力形態の変換や電力の流れの大きさや方向をパワー半導体スイッチング素子とマイクロプロセッサを用いて高効率・高速に制御する技術。家電機器や情報通信機器の電源から工場・電車・エレベータのモータ制御、さらには電力システムの制御まで広く使われ、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの利用においても不可欠な技術です。このような技術を使って、再生可能エネルギー電源を大量に電力システムに導入するための技術や、より高効率・高性能を目指した回路方式および制御方式の研究を行っています。また、従来使用されてきたシリコン半導体デバイスをの他に、SiC(シリコンカーバイト)やGaN(窒化ガリウム)などの新しいパワー半導体スイッチング素子の利用技術のために、回路設計や評価に用いるためのパワー半導体デバイスの特性評価・モデル化やインダクタやキャパシタなどの受動素子の解析・評価・設計などの研究を行っています。
研究キーワード:システム解析と制御
現代のシステムには、自動車の自動運転のように、センサなどから入手した大量の情報を高速に処理し、その結果に基づいて瞬時に最適な判断を下す能力が求められています。また、省エネルギー化など、システムのより効率的な運用も求められています。システム解析・制御・最適化の理論は、システムに求められるこのような要求を実現するための基礎をなすものです。
そこで、システムの解析・計画・制御のためのシステム制御理論、最適化理論、ゲーム理論、分散システム理論といった基礎理論、大量のデータを目的に応じて効率よく処理するための知識情報処理技術から、自律的行動決定主体の挙動を解析するためのマルチエージェントモデリング、意思決定支援システムにおける知識の活用を考えるナレッジマネジメント、分散エネルギー環境のようなマルチエージェントシステムにおける協調制御技法、高品質・高信頼な分散ソフトウェア開発のためのモデルベース技法などの応用研究を行っています。
研究キーワード:パワーレーザー
短い時間内に大きなエネルギーを持った光パルスを発生させる「パワーレーザー」。このレーザー光をレンズで小さなところに集めることで、1000万気圧以上の超強圧の状態や1億度以上の超高の温状態を容易に作ることができます。ブラックホールや超新星爆発の近くで起こる現象や恒星内部起こる核融合反応さらに惑星の中心でしか存在しない物質などを地上で創ることができます。このような極限状態を使って核融合エネルギーやダイヤモンドより硬い全く新しい物質を創り出すことができます。またパワーレーザーを使い数100m以上の大きな加速器をトラックに乗るぐらいに小さくすることで全く新しいがん治療装置や診断装置も将来可能になります。当学科はこのような研究を国際的な連携で進める世界最高レベルの環境です。
研究キーワード:プラズマ
原子から電子がはぎとられ、イオン(正電荷を持つ原子核)と電子が自由に飛び回っている状態が「プラズマ」です。プラズマは自然界に多く存在し、宇宙で確認されている物質の99%以上がプラズマです。例えば、太陽は水素のプラズマで、その中では陽子(水素原子核)が核融合反応を起こして、最終的にヘリウム原子核が発生し、莫大なエネルギーを発生します。太陽のエネルギー源である核融合を地上で実現し、エネルギー問題の解決に貢献するプロジェクトが「核融合発電」で、そのための高温・高密度のプラズマを地上で実現する研究が国内外で進んでいます。またプラズマは産業分野でも重要な役割を担っており、例えば半導体のエッチングや表面処理においてプラズマは必要不可欠なツールとなっています。当学科では、海外の研究者とも連携して、プラズマの生成・制御・応用の研究を推進しています。
電気工学コース:カリキュラム
1~2年
(全コース共通) |
専門基礎科目(数学,電気物理,力学など)
基礎実験(物理学,化学)
外国語
健康・スポーツ科目
一般教育科目 |
2~4年 |
電気電子回路基礎論
電磁理論
数学解析
量子力学
電気機器
プラズマ基礎論
制御工学
パワーエレクトロニクス
電力工学など |
4年 |
各研究室に配属されて専門分野を研究 |