学生・院生・卒業生インタビュー「電子情報工学科で見つけた未来」

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インタビューVol.5 先輩に聞く、キャンパスライフ 1回生の時、興味を持って突入した研究室で
今、興味深い研究をしています。

入学後半年経った頃に友人と気になる研究室を訪ね歩いた木村くん。
その時出会った滝根研究室で研究三昧の日々を送っています。

[選択コース] 情報通信工学コース
[領域] ロバストネットワーク工学領域  [研究室] 滝根研究室
[入学時期] 2012年度入学

M1(博士前期課程1年)
滋賀県立膳所高等学校 出身

木村 雅俊くんMASATOSHI KIMURA

大変なことがあったとしても、楽しいからこそ研究を続けられます

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研究内容を教えてください

研究室の研究は「ロバスト(強靭な)ネットワーク」と言って、災害時に通信の基地局が倒れても通信ができる、外国の田舎でも基地局を建てず、あまりコストをかけないで通信できる、というネットワークに関する基礎技術の研究です。僕個人の研究は「通信トラヒック理論(待行列理論)」と呼ばれ、人気ラーメン屋にできる行列などの混雑を、数学を使って解析してやろうという分野。通信にも混雑があって、たとえば災害時に通信がつながらなくなるのも、限られた資源を多くのお客さんが使いたくて奪い合いをし、混雑が発生しています。そこで行列理論をつかってその混雑を解析しようとするわけです。数学に近いので、なかなか表にでてこないような研究ではあります。

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なぜ滝根研究室を選んだのですか?

現在取り組んでいる「待行列理論」は教授が研究されていたものですし、「ロバストネットワーク」にも興味があるしどっちに転んでも何か面白い研究ができるなと思ったからです。教授の授業は2回生の後期に受けたのが初めてですが、最初の出会いは1年生の夏休み。
友人を巻き込んで2、3気になる研究室にアポをとって突入したんです。入学して半年だったので単純にテンションが高かったせいか、謎にやる気があって(笑)。じっくり話を聞かせてもらって興味をもち、その友人も今、縁あって同じ研究室にいます。

研究で学外との交流などはありますか?

僕はまだ経験がないのですが、助教の井上先生が滝根教授の友人・知人が在籍する研究グループを訪ねてオランダへ半年ほど留学されていました。教授は海外の方と共著されている論文がいくつもありますし、研究分野的にも国内で研究している人の数が意外と少ないこともあって、本格的に研究する時には海外の方と連絡を取り合うという機会があるのかもしれません。

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研究は面白いですか?

良くも悪くも自分で考えさせられるようになるので大変なこともありますが、楽しいからこそ続いています。
今後、博士課程へと進学し、この研究を続けながら大学などアカデミックな分野へ進むか、企業でもっと人の生活に近い研究をするか、ゆっくり考えて決めようと思っています。

これから研究に取り組む学生にアドバイスを
お願いいたします。

たとえ阪大工学部を漠然と選んでも、電子情報工学科の扱う分野は幅広いし、コース自体もたくさん分かれていくし、何といっても総合大学だから、あまり厳密に「これ!」と決めなくても、電気や通信や情報なんかに興味あるなーぐらい軽い気持ちで来たらいいと思います。やりたいことは何なりと見つかると思いますよ。

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インタビューVol.6 先輩に聞く、キャンパスライフ 研究設備、研究環境、学術ネットワーク
阪大はそのすべてにおいて恵まれています。

研究テーマに別側面からアプローチするため他大学から編入してきた中野さん。学外経験者の目に映る阪大は、研究者の楽園でした。

[選択コース] 量子電子デバイス工学コース
[領域] 分子機能材料デバイス領域  [研究室] 尾崎研究室
[入学時期] 2015年度、京都工芸繊維大学より入学

M2(博士前期課程2年)
大阪府立寝屋川高等学校 出身

中野 智佳さんCHIKA NAKANO

恵まれた環境の中、研究の達成感を得ることができました。

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他大学から阪大大学院に入学された理由を教えてください。

化学系の大学で有機半導体の研究をしていたのですが、電気っぽい部分も化学っぽい部分も兼ね備えている研究分野なので、今度は化学ではなく電気から研究してみたいと思い、電気系で有機半導体の研究をしている大学院を探しました。その中で一番しっかりと研究できそうだなと思ったのが阪大だったのでした。
私の研究テーマは「有機半導体材料のデバイス製品の応用に向けて」というもので、簡単に言えば、壁に塗ってつくれる太陽電池といったものの実現を目指しています。研究は基本、個人でやるのですが、研究室の半分ぐらいのメンバーがチームとなり、同じ材料の機能を高めていくという共通の目的のもとで、太陽電池の構造を変えるなどアプローチの方法を変えて研究しています。今、注目している材料は分子が自発的に並ぶという性質をもっているので、並び方を実際に解析し、なぜこれには電気がよく流れるのかなどを調べています。
分子のかたちを自分の目で見ることができるので、すごく面白いです。まるで生きものみたいです。

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今後、進路はどうされるのですか?

電機メーカーに絞って就職活動し、オフィス機器のメーカーに就職する予定です。その会社を選んだ理由の一つは、興味のある製品を扱っていたということ。もう一つは社員、中でも阪大のOBの人柄が肌に合うと感じたからです。驚くことに私が行きたいと思っていた電機メーカーのすべてに阪大電気系のOBがいらっしゃいました。
このネットワークの広さはさすが阪大ですね。入社後は何らかの開発を担当する予定です。
これまで取り組んできた研究は技術的にはさほど役立たないと思われますが、仮説の立て方、それに対してどう原因を詰めていくか、チームで動く際の報連相(報告・連絡・相談)など、研究を実行するプロセスで学んだことは十分役立つ気がします。

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阪大を選んで良かったという点はありますか?

同じように分子の構造解析をしている他大学の友達は、解析の度に遠く離れた兵庫県の研究所へ出向いていましたが、阪大ではそれらがすべて学内完結します。設備の充実度が全然違うのです。
総合大学の強みとして他の専攻分野の教授とも相談できますし、研究環境にも恵まれています。
アカデミックな世界にもつながりがあるので、論文を出したり、国内の学会や国際会議に参加したりする機会もあります。私も論文を提出させていただき、大きな達成感を得ました。阪大で研究する人は本当に恵まれていると思います。

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